「クレーム」
この言葉は日本でよく使われる言葉です。 でも、日本で使われる「苦情を言う」という意味のクレームは英語ではクレームとは言わないというのを知っていましたか?
英語での「クレーム」 “claim” は「(事実として~を)主張する、言い張る、断言する」という意味です。
では、英語では「クレーム」とは何て言うのでしょうか。
もちろん、英会話でも頻出度が高い単語になるので、この機会に学習して覚えていきましょう。
英語でクレームは?
英語でクレームは何て言うのか?
「苦情を言う」意味のクレームは “claim” ではありません。
claim は、
などの意味を示します。
名詞だと主張という意味です。
では、「苦情を言う」クレームの正しい英語は、
です。
「クレームする」「苦情を言う」は、
を使います。
クレーマーを英語で言うと?
ちなみに「クレーマー」を英語で言うと、
です。英語で「苦情を言う」は “complain” なので「苦情をする人」を意味するので “er” を付けて “complainer” です。
さらに何かにつけ毎回毎回文句ばかりを言う「モンスタークレーマー」のことは、
と言います。
それでは会話のシチュエーションを想像しながら学べる【場面で英語】で、早速学んでいきましょう。
場面をイメージすることが大事!
英語は英単語(語彙)や英文(英語表現)を学習していると、微妙な意味合いやニュアンスが分かりにくいものが必ずあります。
英語において、リーディングやリスニングなどの学習ももちろん良いのですが、なかなかその意味合いやニュアンスまでは掴みづらいなんてことありませんか。
そういう時こそ、英語表現(なるべく短い会話文)で、その場面や状況にあたかも自分がいるようにイメージして読むことがとても大事です。
そして、下記ルーティンを何度も何度も繰り返し実践すれば、英語表現のニュアンスは理解出来るようになってきます。
【場面で英語】のルーティン
- 新しい英単語や英文表現など見たら、まずはその場面をイメージする
- その場面をイメージ(インプット)したら、声に出したり、書いたり(アウトプット)する
- 次の英語を話す機会、または会話でそれらをなるべく意識して使うようにする
【場面で英語】 “complain” の使い方
【Situation】同僚がいつも自分の仕事量について文句ばかりを言っていることについて話すシチュ。
【Key Phrase】He always complains about the amount of work he does. 彼はいつも自分のやっている仕事の量に文句を言っています。 |
Hey, have you noticed how Dave never seems happy at work? ねえ、デイブが仕事でいつも幸せそうじゃないって気づいた? Yeah, he always complains about the amount of work he does. うん、彼はいつも自分のやっている仕事の量に文句を言っているよ。 It’s true. He’s constantly talking about how overwhelmed he feels. 本当だね。彼は常に自分がどれだけ圧倒されているかを話しているんだ。 I wonder if there’s anything we can do to help him out. 彼を助けるためにできることは何かないかなと思ってるんだ。 Maybe we could offer some assistance or suggest he talks to the boss about his workload. お手伝いをしたり、上司に彼の仕事量について話すことを提案したりするかもしれないね |
【場面で英語】 “make a complaint” の使い方
【Situation】同僚3人が出張で泊まったホテルでジョンの部屋だけ問題が起きたシチュ。
【Key Phrase】John made a complaint about the service to the hotel manager last night. 昨晩、ジョンはホテルの支配人にサービスについて苦情を言いました。 |
John made a complaint about the service to the hotel manager last night. 昨晩、ジョンがホテルの支配人にサービスについて苦情を言ったんだって。 Really? What was the issue? 本当?何が問題だったの? Apparently, the room wasn’t clean when he checked in, and the TV didn’t work. どうやら、彼がチェックインしたときに部屋がきれいではなく、テレビも動かなかったらしいんだ。 That sounds frustrating. What did the hotel manager say? それはストレスですね。ホテルのマネージャーは何と言ったの? The manager apologized and promised to have the room cleaned immediately. They also said they’d send someone to fix the TV. And they offered him a **complimentary dinner at the hotel restaurant as a gesture of goodwill. マネージャーは謝罪し、部屋をすぐに掃除すると約束しました。テレビを修理するために誰かを送ることも約束しました。彼らは善意の証として、ホテルのレストランでの無料のディナーを彼に提供したんだって。 |
*apparentily:どうやら
Apparently they broke up. どうやら彼らは別れたらしいよ。
**complimentary:無料の
Soft drinks are complimentary. ソフトドリンクは無料でお召し上がりになれます。
【場面で英語】 “complainer” の使い方
【Situation】友達と話していてある人の話をしたシチュ。
【Key Phrase】He’s a chronic complainer. 彼はモンスタークレーマーです。 |
I don’t like to hang out with that guy. あの男とは付き合いたくないな。 Oh, you mean Dave? ああ、デイブのことね? Yeah, that’s him. He’s a chronic complainer. そうだよ。あの男はモンスタークレーマーだよ。 I know what you mean. He’s always complaining about something. 分かるよ。あの男はいつも何かしら文句を言っているよね。 It’s so annoying. I can’t stand being around him for too long. 本当にうるさいんだよ。あんまり一緒にいると我慢できないね。 |
モンスターペアレント
ちなみにモンスターペアレントは和製英語です。英語では、
と言います。理由はヘリコプターのように子供の周りを旋回するようにいつも監視し、何かがあればすぐに飛んでくる親の様を表現しているからです。
まとめ
『クレームは英語でクレームとは言わないって知ってました?』をテーマにまとめを作成してください。
日本語で「クレーム」とは、商品やサービスに対する不満や苦情を意味する言葉です。しかし、この「クレーム」は英語では “claim” とは言わないと紹介させて頂きました。
英語の “claim” には、「主張する」「要求する」「所有権を主張する」などの意味があり、日本語の「クレーム」のようなニュアンスは特にありません。
そのため、英語で「クレーム」を表現する場合には、”complain” “complaint” という単語を使うのが一般的です。
例えば、日本語で「この商品にクレームをつけます」と言う場合には、英語では、
I will file a complaint about this product.
と言います。また日本語で「クレームが多い」と言う場合には、英語では
There are many complaints.
と言います。
なお、英語で「クレーム」を「claim」と言うと、ネイティブスピーカーには通じないだけでなく、失礼な印象を与えてしまう可能性があります。
そのため、英語で「クレーム」を表現する際には、”complain” “complaint” を使うようにしましょう。