「英語を話せるようになりたい」
という思いは誰にでもある願い、または思いなのではないでしょうか。
グローバル化やダイバーシティと言われて久しい現在では「英語を使いこなす」ということは、もはや必須であるとも…。しかし、会話、特に英会話があまり得意ではない日本人にとっては「英会話をする」ということはたいへん高いハードルとなっていることも事実です。
高いハードルとなっている「英語を話す」ためにはどうすればいいのか?
それにはまず日本人の悪いクセである羞恥心を捨てなければ、英語を話すようにはなれないということをしっかりと理解することです。
そして、日本の語学教育で第一外国語となっている英語を学んできているわけですから、「英語は使えるし、話せるんだ」と自信を持つことです。なぜなら、自信を持たなければ語学向上を望むことはできないからです。
それに、英語は世界共通の言語として使われ、あなたが望めば、世界中のあらゆる人と会話やSNSなどで繋がることができるのです。
それでも、「自分の英語になかなか自信が持てない」という人もいると思います。そのような人にも自信が持てるようになるものがあります。
それは、フォニックスです。
フォニックスというと、「それは子供向けの教材じゃない?」と思う人がいるとは思いますが、実は老若男女に有効なのです。なぜなら、フォニックスは英語の基礎であり、基本中の基本であるからです。英語を習得するためにはフォニックスを理解することで、英語への苦手意識をなくし、自信をつけて頂きたいと思います。
それでは、大人にもフォニックスが必要であることを説明しながら、英語を習得するコツを解説していきます。
フォニックスって何?
フォニックスを例えて言うなら、日本の子供が最初に学ぶ「ひらがな」に当たるのが正しいかもしれません。英語圏の国々で最初に学ぶのが「フォニックス」です。
英語特有の「発音」や「綴り(spelling)」の間にあるルール(規則性)を学ぶ音声学習法であり、英語の正しい読み方や意味をかんたんに習得することができるのが「フォニックス」です。
例えば、“A”、”B”、”C”はアルファベット読みなら「エイ」、「ビー」、「スィー」と発音しますが、フォニックスでは「ェア」、「ブ」、「ク」と音読みします。フォニックス発音では、”Ant”の「ェア」、”Block”の「ブ」、”Crab”の「ク」と実際に発音する音とアルファベットが連動しています。
さらに、英単語をフォニックスに当てはめて発音すると、”Ant”なら、A「ェア」N「ン」T「ト」になります。フォニックスではアルファベットを実際の発音に置き換えて覚えられるため、アルファベットと同時に発音も覚えられることができるのです。
ちなみに英会話の中で聞き取れなかった英単語の綴りを尋ねるつもりで、
“What’s the spell?”
「そのスペルは何ですか?」
と聞いてしまいそうですが、実は“What’s the spell?”だと「その呪文は何ですか?」という意味になってしまい、
“Open sesame!”
「開けゴマ!」
とウィットにとんだ返しが帰ってくる確率が大です。なので、
“How do you spell that?”
「そのスペルはどう綴るの?」
が正解です。
話はそれましたが、フォニック」を習得すると、英語の語彙力がUPするだけでなく、英語の4技能、「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」「読む(Reading)」「書く(Writing)」のすべての力がUPします。
英語といえばフォニックス
英語といえば「フォニックス」で、発音と綴りのルール(規則性)を学ぶ音声学習法で、英語圏の子供たちに読み書きを教えるために開発されたものであると先に説明しました。
なぜ英語の語彙力がUPするだけでなく、英語の4技能、「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」「読む(Reading)」「書く(Writing)」のすべての力がUPするのかというと、アルファベット毎の発音を先に学ぶことで、知らない単語でも、見ただけ、聞いただけで綴りが分かり、正しく書くことができるからです。
フォニックスの発音と綴りのルールは一例ですが、以下の通りです。
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などがあります。それでは、一例ですが、例に習ってみましょう。
音読み(フォニックス発音)の組み合わせ:”u”は「ア」と発音など(短母音)
“ant”なら、a「ェア」n「ン」t「ト」
“block”なら、b「ブ」loc「ロッ」k「ク」
“crab”なら、c「ク」ra「ラ」b「ブ」
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と音読みし、
“umbrella”なら、u「ア」mbrella「ンブレラ」
“bus”なら、b「ブ」u「ア」s「ス」
“us”なら、u「ア」s「ス」
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と“u”は「ア」と発音します。
サイレント”e”
サイレント”e”単語の語尾にeが来ます。単語の読み方が音読み→アルファベット読みへ変化し、
“game”なら、g「グ」a「エイ」m「ム」e「発音しない」← aが音読み(ア)からアルファベット読み(エイ)に変化
“site”なら、s「ス」i「アイ」t「ト」e「発音しない」← iが音読み(イ)からアルファベット読み(アイ)に変化
“cube”なら、c「ク」u「ユー」b「ブ」e「発音しない」← uが音読み(ウ)からアルファベット読み(ユー)に変化
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これらはサイレントeと呼ばれ、語尾のeは発音しない法則になります。
“au”、”aw”は「オー」、”oo”は「ウー」、”ou”、”ow”は「アウ」と発音(2文字母音)
“August”なら、Au「オ―」gust「ガスト」
“law”なら、l「ロ」aw「オー」
“sauce”なら、s「ス」au「オ―」ce「ス」
“straw”なら、str「ストロ」aw「オー」
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と“au”、”aw”は「オー」と発音します。
“school”なら、sch「スク」oo「ウー」l「ル」
“cool”なら、c「ク」oo「ウー」l「ル」
“good”なら、g「グ」oo「ウー」d「ド」
“zoo”なら、z「ズ」oo「ウー」
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と“oo”は「ウー」と発音します。
“out”なら、ou「アウ」t「ト」
“town”なら、t「ト」ow「アウ」n「ン」
“house”なら、h「ハ」ou「アウ」se「ス」
“cow”なら、c「カ」ow「アウ」
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と“ou”、”ow”は「アウ」と発音します。
“ai”、”ay”は「エイ」、”ea”、”ee”、”ey”は「イー」、”oa”、”ow”は「オウ」、”ue”、”ui”は「ウー」と発音(礼儀正しい母音)
“rain”なら、r「レ」ai「エイ」n「ン」
“day”なら、d「デ」ay「エイ」
“pain”なら、p「ぺ」ai「エイ」n「ン」
“May”なら、M「メ」ay「エイ」
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と“ai”、”ay”は「エイ」と発音します。
“tea”なら、t「テ」ea「イー」
“tree”なら、tr「トゥリ」ee「イー」
“key”なら、k「キ」ey「イー」
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“ea”、”ee”、”ey”は「イー」と発音します。
“coat”なら、c「コ」oa「オウ」t「ト」
“snow”なら、sn「スノ」ow「オウ」
“boat”なら、b「ボ」oa「オウ」t「ト」
“window”なら、wind「ウィンド」ow「オウ」
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と“oa”、”ow”は「オウ」と発音します。
“blue”なら、bl「ブル」ue「ウー」
“fruit”なら、fr「フル」ui「ウ―」t「ト」
“glue”なら、gr「グル」ue「ウー」
“suit”なら、s「ス」ui「ウ―」t「ト」
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と“ue”、”ui”は「ウー」と発音します。
このように、英単語を覚えれば正しい発音や綴りが同時に身に付き、語彙力がUPし、英語力を向上することができるのです♪
フォニックスを習得することで得られる効果
フォニックスを習得することで、
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以上、3つの効果を得ることができます。
正しく発音
フォニックスは正しい発音を学べ、新しい英単語を習ったときに意味が分からなくても、フォニックスのルールに当てはめれば、正しい発音で読むことが可能です。
“pie” はアルファベット読みなら「ピー」「アイ」「イ―」ですが、フォニックス音読だと「パ「アイ」「発音しない」です。
フォニックスを習得することは、特に読み書きはできても発音や話すことが苦手だという日本人にとっては大きなメリットとなります。
正しい綴り
フォニックスは発音とアルファベットの綴りが連動しているため、初めて聞いた英単語でもフォニックスのルールを知っていれば、推測しながら書き取ることができるのです。
フォニックスを習得していれば、すでに自分で正しい発音が身に着いているため、ネイティブの発音も聞き取れるようになり、リスニング力もUPし、精度が高くなるメリットがあります。
4技能UP
フォニックスを習得すると、その後の英語力UPも期待できます。
フォニックスルールに従えば、初めて見る英単語でも正しい発音ができ、その単語の意味が分からなくても正しく音読することができます。また、初めて聞いた単語でも発音にアルファベットを当てはめることができるのでただしい書き取りも出来るのです。
まずは、
です。
まとめ
本稿ではフォニックスについて解説しました。
フォニックを取り入れれば、英語力UPのスピード効果は絶大で、英語の4技能に多大な相乗効果を得ることができます。
日本語と英語は全く違う言語で、日本人にとっては習得しにくい言語ですが、フォニックスを習得すれば確実に英語力はUPします。
ぜひ英語学習への一歩を踏み出そう!
というのも「学ぶ」と「習う」がセットで「学習」になるからです。
「習」という漢字は、雛鳥の子が羽をバタつかせて、親が飛ぶ様を真似して練習している姿を表しています。この「習」をせずに「学」だけになると知識だけで頭でっかちになってしまいます。
ただ知識だけ増やしても実際に英語学習をしなければ、英語力の向上は見込めないのです。
「学」だけでなく、「習」がセットで『学習』になる、英語学習への一歩を踏み出しましょう。